世に(読み)よに

精選版 日本国語大辞典 「世に」の意味・読み・例文・類語

よ‐に【世に】

〘副〙
世間に比べるものがないほどの意から、程度がはなはだしいさまを表わす。非常に。大変。たいそう。
※宇津保(970‐999頃)内侍督「おぼしわづらふにやあらんと見えしほどの御ふみ見給へしこそ、よにあはれにらうありしか」
② (下に打消の語を伴って) 決して。断じて。よもや。
万葉(8C後)二〇・四三二二「わが妻はいたく恋ひらし飲む水に影(かご)さへ見へて余爾(ヨニ)忘られず」

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デジタル大辞泉 「世に」の意味・読み・例文・類語

よ‐に【世に】

[副]
程度のはなはだしいさま。たいそう。非常に。
「僧はと懇ろに道を教うれば、横笛―嬉しく思い」〈樗牛滝口入道
(あとに打消しの語を伴って)決して。断じて。
汝達等が賢き思ひに、我、―劣らじ」〈今昔・二〇・四四〉

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