両点(読み)りょうてん

精選版 日本国語大辞典 「両点」の意味・読み・例文・類語

りょう‐てん リャウ‥【両点】

〘名〙
漢籍訓点で、一語を音と訓とにあわせ読んだこと。「関関雎鳩」を「関関とやわらぎなける雎鳩(しょきゅう)のみさごは」と読み、「窈窕淑女」を「窈窕とゆおびかなる淑女のよきむすめは」などと読んだ類。文選読み
② 漢籍の訓点で、一語を二通りに読むこと。
史記抄(1477)一一「番吾は両点によむぞ」
漢文返り点だけを付けるのを片点(かたてん)というのに対して、返り点と送り仮名を合わせ付けたものをいう。また、句読と返り点との称。
④ 早引節用集などで、標出漢字の左右に音と訓をわけて記すこと。

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

デジタル大辞泉 「両点」の意味・読み・例文・類語

りょう‐てん〔リヤウ‐〕【両点】

漢文に返り点と送り仮名の両方をつけること。→片点かたてん
漢文の訓読で、一語を音と訓との両方に読むこと。「浩汗」を「浩汗こうかんとおぎろなり」、「関関睢鳩」を「関関かんかんとやわらぎなける睢鳩しょきゅうのみさご」と読む類。文選読み。

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