並槻村(読み)なみつきむら

日本歴史地名大系 「並槻村」の解説

並槻村
なみつきむら

[現在地名]中条町並槻・二葉ふたば

胎内たいない左岸にあり、南は野中のなか村、西は本郷ほんごう村に接する。胎内川扇状地の首部にあたり、流路の移動が頻繁に繰返されたらしい。胎内川右岸の高野たかの付近から左岸の現在地へ移ってきたとも伝えられる。波月とも記される。

建治三年(一二七七)四月二八日の高井道円(時茂)譲状案(中条町役場所蔵文書)奥山おくやま庄内として「なみ月」とみえ、道円より孫の左衛門よりもち(義頼か)に譲られている。しかし同年一一月五日付の義頼宛道円譲状(山形大学所蔵中条家文書)には「なみ月」は含まれない。同日付の左衛門四郎茂長(長連)宛の道円譲状(三浦和田氏文書)にもみえないが、同譲状に記される境は、奥山庄波月条絵図(中条町役場所蔵)の南堺と一致する。この絵図は画面北(上)側に「四郎茂長家」と記し、波月条の四方の堺を朱線で囲っている。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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