中内蝶二(読み)ナカウチ チョウジ

20世紀日本人名事典 「中内蝶二」の解説

中内 蝶二
ナカウチ チョウジ

明治〜昭和期の劇作家,劇評家,小説家,新聞記者,邦楽研究家



生年
明治8年5月5日(1875年)

没年
昭和12(1937)年2月19日

出生地
高知市桂浜

本名
中内 義一

学歴〔年〕
東京帝国大学国文科〔明治33年〕卒

経歴
博文館編輯部に入り、「難破船」などの小説を発表。明治38年万朝報、のち国民新聞に移り、劇評を担当するかたわら小説、戯曲、邦楽の作詞を発表。小説家としては江戸の巷説や通俗史に取材したものが多い。戯曲家としては「山上山」「未亡人」「箱根の小説」やヴィクトル・グルットゲン「憲兵モエビウス」からの翻案大尉の娘」などの新派脚本、邦楽では長唄紀文大尽」などの作詞が多数あり、著書に「日本俗曲通」、歌詞集「日本音曲全集」(共編)がある。晩年読売新聞社の嘱託、長唄協会理事などを務めた。

出典 日外アソシエーツ「20世紀日本人名事典」(2004年刊)20世紀日本人名事典について 情報

デジタル版 日本人名大辞典+Plus 「中内蝶二」の解説

中内蝶二 なかうち-ちょうじ

1875-1937 明治-昭和時代前期の小説家,劇作家。
明治8年5月5日生まれ。博文館記者,のち「万朝報(よろずちょうほう)」記者となる。劇評,劇作で評判を得,「大尉の娘」など,主として新派劇の脚本をかく。小説や長唄の作詞も手がけた。昭和12年2月19日死去。63歳。高知県出身。東京帝大卒。本名は義一。小説に「神猿奇譚」など。

出典 講談社デジタル版 日本人名大辞典+Plusについて 情報 | 凡例

世界大百科事典(旧版)内の中内蝶二の言及

【紀文大尽】より

…1911年5月,長唄研精会で発表。作詞中内蝶二。作曲4世吉住小三郎,3世杵屋(きねや)六四郎。…

※「中内蝶二」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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