中島遊廓(読み)なかじまゆうかく

日本歴史地名大系 「中島遊廓」の解説

中島遊廓
なかじまゆうかく

[現在地名]旭川市東一条二丁目・東二条二丁目

明治期より置かれた遊廓。あけぼの遊廓の移転が検討されていた明治三七年(一九〇四)六月頃から石狩川と牛朱別うしゆべつ川に挟まれた中島(永山村)に遊廓増設案が浮上し、近くの常盤商店街が賛同。しかし日露戦争で中断、同三八年に再燃、警察と第七師団が中島増設案に賛同したが、当時の奥田旭川町長・旭川町有志は旭川町の繁栄に寄与しない、風紀上の問題、教育上不適を理由に反対、同三九年五月奥田町長は臨時町会を招集、出席議員一七名中一三名の反対を受けて道庁および中央に反対運動を展開した。しかし師団側からの圧力などもあって同四〇年三月道庁告示で中島遊廓設置が公表された。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

今日のキーワード

カイロス

宇宙事業会社スペースワンが開発した小型ロケット。固体燃料の3段式で、宇宙航空研究開発機構(JAXA)が開発を進めるイプシロンSよりもさらに小さい。スペースワンは契約から打ち上げまでの期間で世界最短を...

カイロスの用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android