中村孝三郎(読み)ナカムラ コウザブロウ

20世紀日本人名事典 「中村孝三郎」の解説

中村 孝三郎
ナカムラ コウザブロウ

昭和・平成期の考古学



生年
明治43(1910)年2月1日

没年
平成6(1994)年10月6日

出生地
新潟県長岡市

主な受賞名〔年〕
吉川英治文化賞(第13回 昭54年度)

経歴
小学生の時以来足を病んで独学。長岡市の馬高遺跡から掘り出された縄文火炎土器との出合いから、考古学を勉強。昭和26年長岡市立科学博物館の嘱託となり、30年代東蒲原郡上川村の国指定史跡・小瀬ケ沢洞窟と室谷洞窟を発掘して草創紀の縄文土器群を発見、日本の縄文文化史を書き改めさせた。長岡科学博物館考古研究室の育ての親。

出典 日外アソシエーツ「20世紀日本人名事典」(2004年刊)20世紀日本人名事典について 情報

デジタル版 日本人名大辞典+Plus 「中村孝三郎」の解説

中村孝三郎 なかむら-こうざぶろう

1910-1994 昭和-平成時代の考古学者。
明治43年2月1日生まれ。独学で考古学をまなび,昭和11年近藤篤三郎とともに新潟県長岡市の馬高(うまだか)遺跡から火焔土器を発見。26年長岡市立科学博物館初代考古部長。石倉遺跡,卯ノ木遺跡など,新潟県下の100ヵ所をこえる遺跡の発掘調査にあたった。54年吉川英治文化賞。平成6年10月6日死去。84歳。新潟県出身。

出典 講談社デジタル版 日本人名大辞典+Plusについて 情報 | 凡例

世界大百科事典(旧版)内の中村孝三郎の言及

【馬高遺跡】より

…とくに縄文中期中葉の土器のうち,口縁部に鶏頭冠とよばれる四つの大型突起をもち,器面を隆線文様で飾る独特な様式のいわゆる火焰土器がはじめて発見された地としても有名である。72年長岡市立科学博物館の中村孝三郎が遺跡範囲等の確認調査を実施し,ボーリング探査などによって200基以上の石組炉を発見,多数の竪穴住居跡をもつ大規模な集落跡であることを明らかにした。国指定の史跡。…

※「中村孝三郎」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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