中番(読み)なかばん

精選版 日本国語大辞典 「中番」の意味・読み・例文・類語

なか‐ばん【中番】

  1. 〘 名詞 〙
  2. 辻に設けられる辻番に対して辻と辻との中間にある番所。また、そこに詰める番人
    1. [初出の実例]「町中中番之者指置、火之用心之儀念を入」(出典:徳川禁令考‐前集・第四・巻三一・寛文六年(1666)三月一〇日)
  3. 一日の勤務作業などが交替制で行なわれる場合の、中ほどの番。
    1. [初出の実例]「女給の勤務時間には、早番、遅番の二種がある。別に中番(ナカバン)といふのを置く店もある」(出典:銀座細見(1931)〈安藤更生〉八)

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

世界大百科事典(旧版)内の中番の言及

【川柳】より

…〈川柳〉の名称が一般化したのは明治の中ごろからである。 初代川柳は選句の基準として3分野を設定し,〈高番(こうばん)〉(古事,時代事),〈中番(なかばん)〉(生活句),〈末番(すえばん)〉(恋句,世話事,売色,下女)に分けており,以後,代々の川柳もこれを踏襲している。まさに〈人の挙動(ふるまい),心のよしあし,尊卑の人情,上下の人心の有様,其外,世の事情をざれ句にいへるもの〉(《塵塚談》)であって,世態人情を軽妙にうがち諷する詩風を樹立したが,初代の死と寛政改革とが重なって打撃をうける。…

※「中番」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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