中祖村(読み)なかぞむら

日本歴史地名大系 「中祖村」の解説

中祖村
なかぞむら

[現在地名]溝口町中祖

日野川左岸の河岸段丘下の旧日野川河道の沖積地に位置し、南部で北東流する野上のがみ川が日野川に合流する。近世前半は宇代うだい村のうちであったが、黒坂くろさか(現日野町)の鉄山師緒形家が開拓を進め(伯耆志)、「在方諸事控」明和元年(一七六四)一二月八日条に同年九月のこととして、「古市・宇代両村荒場開立候付、号ケ中祖村と下札分ケ遣し候」と記される。村名について、「伯耆志」は「今伯州方言一村の中別に一区をなす地を向フ曾禰、或は上下曾禰なと云へり」と記す。


中祖村
なかそむら

[現在地名]芸北町中祖

政所まんどころ村の東に位置し、大佐おおさ川上流に沿って標高約六六〇メートルの高地集落が広がる。東から南は橋山はしやま村、西は政所村、北は荒神原こうじんばら村。「芸藩通志」によれば古くは「中曾村」と記したというが、広島藩御覚書帖には「中祖村」とみえる。元和五年(一六一九)の安芸国知行帳に高八一・八石とあるが、「国郡志下調書出帳」によれば正保三年(一六四六)の地詰で九四・四石となり、安永三年(一七七四)より定免四・一五。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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