中野方村(読み)なかのほうむら

日本歴史地名大系 「中野方村」の解説

中野方村
なかのほうむら

[現在地名]恵那市中野方町

周囲を笠置かさぎ山・高峰たかね山・見行けんぎよう山など、標高八〇〇―一〇〇〇メートルの山に囲まれた盆地内にあり、中野方川が北東から南西へ、その後南東に流路を変えて流れ出る。東は蛭川ひるかわ峠を越えて恵那郡蛭川(現蛭川村)、北は中野方峠を越えて加茂郡切井きりい(現八百津町)、南は姫栗ひめぐり村・河合かわい村に接する。東の苗木なえぎ城下(現中津川市)と西の黒瀬くろせ(現八百津町)を結ぶ黒瀬道が横断しており、苗木領内の生活物資や年貢・生産物が輸送された。恵那・加茂両郡の境界近くに位置するため、時代により属する郡が変わったが、原則的には恵那郡に属した。建武二年(一三三五)三月一〇日の笠置神社鐘銘に「大檀那領主 遠山加藤左衛門尉景村 美濃国蘇原荘安弘見郷中之方氏子安全」とみえる(安弘見伝記)

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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