丸郡(読み)まるぐん

日本歴史地名大系 「丸郡」の解説

丸郡
まるぐん

室町期より近世初頭までみられる郡名で、古代以来の朝夷(あさい)郡域に成立した。ただし郡制としては里見氏の時代、少なくとも天正一八年(一五九〇)の安房一国領知の時代に丸郡が確認できるが、戦国期までは丸山(まるやま)川流域一帯をさした支配領域の通称(私称)であったと考えられる。鎌倉初期、朝夷郡の中央部に位置する丸御厨(現丸山町)を本拠とする丸信俊が朝夷郡司に補任され、丸氏一族が石堂(いしどう)寺(現同上)を中心に流域各所に割拠しており、郡名はこうした丸氏の支配領域に由来すると思われる。暦仁元年(一二三八)二月将軍藤原頼経の上洛に供奉した兵のなかに丸五郎・丸六郎太郎がおり、御家人として有勢であったことがうかがえる。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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