朝日日本歴史人物事典 「正木時茂」の解説
正木時茂
戦国時代の武将。上総小田喜城(千葉県大多喜町)城主。大膳亮。時綱の子。里見氏の部将で,はじめは安房山之城(千葉県鴨川市)城主であったが,天文13(1544)年に上総小田喜の武田氏が滅びると,この地に入って上総東部を制する大領主として成長した。里見義尭・義弘に従う形で里見氏の活動を支え,永禄3(1560)年には北条氏の上総侵入を防ぎつつ,里見氏を代表して越後の上杉謙信と通じてその出兵を要請,翌4年には謙信の小田原攻めに参加している。勇猛の武将として知られ,ことに槍をよくしたという。<参考文献>『大多喜町史』
(山田邦明)
出典 朝日日本歴史人物事典:(株)朝日新聞出版朝日日本歴史人物事典について 情報