久丸神社(読み)ひさまるじんじや

日本歴史地名大系 「久丸神社」の解説

久丸神社
ひさまるじんじや

[現在地名]田原町神戸 西ノ門

しお川の東岸にある。境内五四五・一坪、祭神に玉柱屋比女命・伊弉諾尊・田心姫命・天穂日命・湯津姫命・市杵島姫命・天津彦根命・正哉吾勝速日天忍穂耳命・活津彦根命・熊野大隅命・仁徳天皇を祀る。寛文九年(一六六九)の棟札に「久丸神明神主大羽治兵衛」、延宝六年(一六七八)の棟札に「奉造桑山大明神」とあり、安政六年(一八五九)以後は「久丸明神」となっている。一時農耕神に代わり、再び久丸明神になったものと考えられる。宝永四年(一七〇七)の「三河雀」に「神戸村久丸大明神、三拾五石、正月初の申酉の日、久丸と云祭有、氏子七ケ郷戸を閉て不出荒神也」とあり、社領三五石は神明社領を誤記したものであるが、「神戸の寝祭り」と称して昭和初期までは一村門戸を閉ざし、祟りをおそれ神事を見ない風習があった。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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