久津浦・佐々浦(読み)くづうら・ささうら

日本歴史地名大系 「久津浦・佐々浦」の解説

久津浦・佐々浦
くづうら・ささうら

[現在地名]佐世保市宮津町

近世、早岐はいき瀬戸が大村湾と結ばれる海域に臨んで置かれた湊津。久津浦より長畑ながはたに至る道筋は、永禄一二年(一五六九)みや村の大村純種が大村純忠に背いて合戦に及んだところと伝える。「大村見聞集」によれば、正保国絵図では宮の村は遠浅で船繋ぎが悪く、くず(久津浦)は湊として良好ではないとある。「大村郷村記」には久津浦・佐々浦がみえ、船四二艘(うち二反帆二三艘・三反帆一二艘)とある。久津浦は入四町四〇間・横一町二〇間、深さ三―四尋で、浦口から一町ほどは大船の繋ぎ場に好都合であるが、西風には悪いという。浦竈四八軒、水主屋敷は一反四畝余で水主地内年貢高は米一俵につき銭二七文であった。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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