久連子村
くれこむら
[現在地名]泉村久連子
五箇庄の最南部を占め、球磨郡境にそびえる山犬切(一五六一・七メートル)・石楠越(一四四二メートル)・蕨野山(一四五三・六メートル)・積岩山(一四三八・二メートル)の北麓にあり、相対する上福根山(一六四五・三メートル)・茶臼山(一四四五・五メートル)に挟まれている。久連子の東方の岩宇土山(一三四七メートル)に源を発する久連子川は西流して葉木・椎原方面から南下する川辺川と清水橋付近で落合い、郡境を越えて球磨郡五木村へ向かう。
久連子の平盛家蔵の「由来書」によれば、壇ノ浦で敗れた平清経と家臣五人は阿波国祖谷山中の菅生を経て豊後国鶴崎の湊に上陸し、由布院の山中に入り直入郡竹田の緒方郷で緒方実国の世話を受けて、その娘をもらい緒方姓を名乗ってさらに移動を続け、日向国の鞍岡から五箇庄と日向国椎葉村との国境白鳥山(一六三八・八メートル)に一応落着き、そこから久連子・椎原方面へ移ったと伝える。
出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報
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