大分県南部、大野郡にあった旧町名(緒方町(まち))。現在は豊後大野市(ぶんごおおのし)の南西部にあたる地域。旧緒方町は1950年(昭和25)町制施行。1955年長谷川(はせがわ)、上緒方、小富士(こふじ)の3村と合併。2005年(平成17)三重(みえ)町、清川(きよかわ)村、朝地(あさじ)町、大野(おおの)町、千歳(ちとせ)村、犬飼(いぬかい)町と合併して市制施行、豊後大野市となった。旧町名は古代以来の郷名、地方名にちなむ。JR豊肥(ほうひ)本線、国道502号が通じる。大野川支流、緒方川が流れる緒方盆地は条里の名残(なごり)もみられ、平安末期には源平の合戦などで活躍した源氏方の緒方惟栄(これよし)の拠点として栄えた所で、17世紀中ごろ岡藩築造の緒方上下井路によって灌漑(かんがい)され、緒方五千石といわれ、岡藩最大の米どころであった。中・南部は丘陵、山地で、シイタケ、カボスの特産がある。宮崎県境の祖母山(そぼさん)、傾(かたむき)山は祖母傾国定公園に属し、緒方川にかかる原尻ノ滝(はらじりのたき)は高さ20メートル、幅120メートル、「大分ナイアガラ」の称がある。また緒方宮迫(みやさこ)東・同西の両石仏は国指定史跡。尾崎(おさき)の石風呂(いしぶろ)は国指定重要有形民俗文化財。このほか、緒方惟栄の館(やかた)跡を示す巨大な碑もある。また、かつて日本有数の銅、錫(すず)、亜鉛鉱山であった尾平鉱山(おびらこうざん)や豊栄鉱山(ほうえいこうざん)は現在休山している。
[兼子俊一]
『『緒方村誌』(1934・緒方村)』▽『『緒方町誌 続』(1958・緒方町)』
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