之宮村(読み)ひえのみやむら

日本歴史地名大系 「之宮村」の解説

之宮村
ひえのみやむら

[現在地名]阿久比町阿久比

阿久比川の西岸に位置し、対岸宮津みやづ村、北は殿越とのこし川を境に卯之山うのやま村と接する。西の丘陵は標高三八メートル前後。川沿い低地の水田西方の谷間に向かって延び、民家は丘の麓にある。「寛文覚書」には、概高四四四石余、田地二〇町八反余、畑地三町二反余、家数四五、人口三〇二、将軍上洛や朝鮮使節の通行には東海道鳴海なるみ宿などへ人馬を出すとある。

「徇行記」によれば、矢口やぐち村・高岡たかおか村などへ出小作し「農隙ニハ黒鍬カセギニ他方ヘ出、又ハ酒造ノ米舂ナトニモ数多庸レ行ク」とあって、三河・美濃方面までも開墾や土木工事に出稼し、酒造の精米作業にも働きに出た。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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