矢口(読み)ヤグチ

デジタル大辞泉の解説

や‐ぐち【矢口】

狩り場の口開けに、初めて矢を射ること。また、そのときにする神事や儀式。
「其所に於て山神―等を祭らる」〈吾妻鏡・一三〉
矢で射られた傷口。
「抜き捨つる―より流るる血は滝なって」〈浄・本朝三国志〉

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大辞林 第三版の解説

やぐち【矢口】

狩場の口開けに最初の矢を射ること。また、その儀式。
矢に射られた傷口。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

矢口
やぐち

東京都大田区南西部、多摩川左岸の地区。第二京浜国道の西側が口、東側が東矢口で、東京急行電鉄東急多摩川線(旧、目蒲(めかま)線)矢口渡(やぐちのわたし)駅は多摩川1丁目にある。かつての古奥州街道が通り、日本武尊(やまとたけるのみこと)東征のおり、矢合わせをしたことが地名の由来といい、横浜市鶴見(つるみ)区には矢向(やこう)の地名がある。南北朝のころ、鎌倉街道が通り、多摩川に矢口の渡しがあった。ここで新田義貞(にったよしさだ)の子義興(よしおき)が謀殺されたとする説があり、その霊を祀(まつ)る新田神社がある。その縁起を題材に平賀源内は福内鬼外(ふくうちきがい)の筆名で淨瑠璃(じょうるり)『神霊矢口渡』を書いている。沿岸は下丸子(しもまるこ)に続く工業地区である。[沢田 清]

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