九樹村(読み)くじゆうむら

日本歴史地名大系 「九樹村」の解説

九樹村
くじゆうむら

[現在地名]中村市九樹

かみ土居どい村の西にある。当地で山田やまだ川・平田ひらた川・横瀬よこぜ川が合流して中筋なかすじ川となるが、その下流右岸、南方かいもりの北麓を流れ下る小川の流域の村。熊坂くまざか越で三原みはら(現幡多郡三原村)に道が通じる。「土佐州郡志」は「東限上土居村、西限平田村、南限三原峰、北限有岡川、東西十七町南北二十一町、戸凡四十五」と記す。中筋川をこの辺りでは有岡ありおか川とよんでいたものであろうか。

当地は古代の山田郷(和名抄)に含まれていたと考えられ、地名は正嘉二年(一二五八)一〇月日付前摂政一条実経家政所下文(「蠧簡集」所収金剛福寺文書)に、金剛福こんごうふく(現土佐清水市)供田六町のうちに「山田郷参町 九樹名内本田東限金柄崎、南限幡峰、西限小布木、北限小河」とみえる。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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