乳児脂漏性湿疹(読み)にゅうじしろうせいしっしん(その他表記)Infant seborrheic eczema

六訂版 家庭医学大全科 「乳児脂漏性湿疹」の解説

乳児脂漏性湿疹
にゅうじしろうせいしっしん
Infant seborrheic eczema
(子どもの病気)

どんな病気か

 乳児期に、皮脂腺(ひしせん)の多い頭や額、こすれる部分を中心に黄色いフケ症状やかさかさを伴った紅斑ができる病気です。

原因は何か

 原因はまだ明らかではありませんが、皮脂を分泌する脂腺という皮膚の器官が活発に活動する部位にみられることから、皮脂による刺激や、ヒトの毛包脂腺(もうほうしせん)系に常在するマラセチアという真菌(しんきん)カビ)の関与が考えられています。

症状の現れ方

 小児では皮脂分泌が亢進している時期である生後1カ月ころから発症し、6カ月ころには次第に消退します。顔面、頭部などに紅色の丘疹(きゅうしん)が集まり、紅斑局面を形成します。

検査と診断

 症状から診断しますが、乳児アトピー性皮膚炎との区別が時に困難なことがあります。

治療の方法

 症状に気づいたら皮膚科を受診します。

 入浴時に強くこすらずによく洗い、皮脂の付着を軽減します。炎症が強い時はステロイド外用薬を使用します。

出典 法研「六訂版 家庭医学大全科」六訂版 家庭医学大全科について 情報

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