乳頭炎(読み)にゅうとうえん(その他表記)papillitis

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「乳頭炎」の意味・わかりやすい解説

乳頭炎
にゅうとうえん
papillitis

視神経炎のうち乳頭 (網膜にある視神経入口) に炎症の起ったものをいう。乳頭は腫脹,発赤,混濁し,境界不鮮明となり,硝子体混濁も強く起る。急に強い視力障害が起り,片眼だけに発病することが多い。原因に対する治療の完全な実施ステロイドやビタミン B1 剤の投与などによって回復はするが,視神経の萎縮のある場合は,視力の回復は望めないこともある。

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世界大百科事典(旧版)内の乳頭炎の言及

【視神経】より

…(2)視神経炎optic neuritis 広義には,視神経の炎症性あるいは脱髄性疾患をさす。視神経の病変部位によって分類され,視神経乳頭の炎症は乳頭炎papillitis,それより中枢側の視神経の炎症は球後視神経炎retrobulbar neuritisと呼ばれる。前者の場合,検眼鏡の検査では乳頭浮腫と同様の変化がみられるのに対し,後者では,乳頭にはほとんど変化がみられない。…

※「乳頭炎」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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