事件小説(読み)じけんしょうせつ

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「事件小説」の意味・わかりやすい解説

事件小説
じけんしょうせつ

実際に起こった事件素材にした小説。しかし,三島由紀夫の『金閣寺』などをこう呼ぶことはまれである。事件により密着したドキュメンタリータッチのものをいう。アメリカのトルーマン・カポーティの『冷血』はその代表的なもの。日本では『復讐するは我にあり』で直木賞を受賞した佐木隆三が第一人者であろう。想像力を働かせるよりも事実への好奇心に駆られる読者が増大していることを背景に,今後も盛んに書かれそうである。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

今日のキーワード

南海トラフ臨時情報

東海沖から九州沖の海底に延びる溝状の地形(トラフ)沿いで、巨大地震発生の可能性が相対的に高まった場合に気象庁が発表する。2019年に運用が始まった。想定震源域でマグニチュード(M)6・8以上の地震が...

南海トラフ臨時情報の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android