素材(読み)そざい(英語表記)matter

翻訳|matter

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

一般に,芸術家が作品を制作する際の原料となる一切の自然的,外的所与である。生のままの材料をいう。芸術作品の内容と置されるのが普通であるが,さらには内容をになうものとして形づくられた素材という場合のように,形式と対置されることもある。これには表現手段としての素材,たとえば大理石絵具などと,表現対象としての素材,たとえばいわゆる模倣芸術における人物風景などとに大別される。多くの芸術理論では,芸術の内容が強調されるのは当然であるが,その内容を実際にになっているものとしての素材を芸術創造における一方契機とする積極的な考え方もある。

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デジタル大辞泉の解説

もとになる材料。原料。「素材を生かした料理」
まだ製材されてない材木。丸太の類。
芸術作品の物的材料。絵画や彫刻における絵の具・石材や、文学や音楽における言語・楽音など。
芸術作品の題材。「素材民話に求めた小説」

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精選版 日本国語大辞典の解説

〘名〙
① もととなる材料。原料。〔新しき用語の泉(1921)〕
② 造材を施しただけで、まだ製材をしていない材木。丸太および杣角(そまかく)などがある。木材。
※農林省令第四十五号‐昭和一四年(1939)九月二七日「素材とは丸太及杣角を、製材とは板類挽割類及挽角類を謂ふ」
③ 芸術創作の材料となる一切のもの。芸術表現の手段として用いられる自然の材料や題材となるもの。
※文学・形式問答(1927)〈谷川徹三〉「それは内容を素材の意味に、つまり取扱はれてゐる人物とか、事物とか、事件とかの意味にとる場合だ」

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世界大百科事典内の素材の言及

【木材】より

…この木材の中で,その形質を生かして工業的あるいは工芸的に主として利用されるのは幹の部分(太い枝の部分も含む)であり,その他はパルプ材,燃料材などのように原材料的に使われることが多い。このおもに利用される部分を素材と呼ぶが,素材はまた加工を加えない木材部分を指すこともある。なお材木とはある程度の大きさと形状を保ち,商取引の対象とされる木材をいう。…

※「素材」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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