デジタル大辞泉 「事繁し」の意味・読み・例文・類語 こと‐しげ・し【事▽繁し】 [形ク]1 する事が多くて忙しい。「―・き日なれば、えも立ち寄り給はず」〈夜の寝覚・三〉2 人の口がうるさい。「夏びきのてびきのいとをくりかへし―・くとも絶えむと思ふな」〈古今・恋四〉3 ものものしい。ぎょうさんである。「帝の御幸よりも―・からぬものから」〈今鏡・一〉 出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例
精選版 日本国語大辞典 「事繁し」の意味・読み・例文・類語 こと‐しげ・し【事繁】 〘 形容詞ク活用 〙① する事が多くて忙しい。また、物事が頻繁である。せわしい。[初出の実例]「さやうのことしげき職には堪えずなむ」(出典:源氏物語(1001‐14頃)澪標)② 人のうわさがやかましい。評判がうるさい。[初出の実例]「事繁(ことしげき)里に住まずは今朝鳴きし雁にたぐひてゆかましものを」(出典:万葉集(8C後)八・一五一五)③ おおげさである。ぎょうぎょうしい。[初出の実例]「御門のみゆきよりもことしげからぬものから、はなやかにめずらしく」(出典:今鏡(1170)一)④ 繁雑である。わずらわしい。[初出の実例]「二首の歌を列ぬ。残りは事しげければ、心皆これに足りぬべし」(出典:宴曲・撰要目録(1301‐19)序)事繁しの派生語ことしげ‐さ〘 名詞 〙 出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例