二十五坊跡
にじゆうごぼうあと
鶴岡八幡宮の背後、新宮の西谷(御谷)一帯と巨福呂坂に通じる県道が抜ける谷にあった。鶴岡八幡宮に奉仕する社僧を供僧といい、その二五の坊舎と別当坊(長官の宿舎)があった跡である。二十五坊(後に二十五院)は善松坊(香象院)・林東坊(荘厳院)・仏乗坊(浄国院)・安楽坊(安楽院)・座心坊(朝宗院)・千南坊(正覚院)・文恵坊(恵光院)・頓覚坊(相承院)・密乗坊(我覚院)・静慮坊(最勝院)・南禅坊(等覚院)・永乗坊(普賢院)・悉覚坊(如是院)・智覚坊(花薗院)・円乗坊(宝瓶院)・永厳坊(紹隆院)・実円坊(金勝院)・宝蔵坊(海光院)・南蔵坊(吉祥院)・慈月坊(慈薗院)・蓮華坊(蓮華院)・寂静坊(増福院)・華光坊(大通院)・真智坊(宝光院)・乗蓮坊(如意院)であり、このうち応永二二年(一四一五)に二〇ヵ所の坊号を院号に改めている(同年一月二五日「鶴岡八幡宮寺別当尊賢書下」県史三)。
出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報
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