二見鏡三郎(読み)フタミ キョウザブロウ

20世紀日本人名事典 「二見鏡三郎」の解説

二見 鏡三郎
フタミ キョウザブロウ

明治・大正期の土木工学者 京都帝大名誉教授。



生年
安政3年9月3日(1856年)

没年
昭和6(1931)年2月10日

出身地
上総国松尾(千葉県)

学歴〔年〕
東京大学理学部土木科〔明治12年〕卒

学位〔年〕
工学博士(京都帝大)〔明治32年〕

経歴
内務省地理局から参謀本部陸地測量部に移り、全国三角測量従事。明治21年渡米して土木工学を実地研究し、同地のアトランティック・アンド・パシフィック鉄道技師としてコロラド川、レッドコック架橋工事に従事し、ついでイリノイ州ビオリヤ市水道会社の技師を務める。帰国後、23年から大阪鉄道の技師長として鉄道敷設に従事、25年から福井県技師として一般土木工事を行い、九頭竜川改修を調査計画した。28年第三高等学校教授を経て、30年京都帝国大学理工科大学教授に就任。36年欧米各国の土木工事及び工科大学視察のため出張し、37年帰国。大正3年官制改正により京都帝大教授となり、12年退官し名誉教授。土木工学、特に鉄道工事及び架橋を専門とした土木学界の元老であった。著書に「土木工学鉄道篇」「土木工学講義」「土木必携」「構拱橋及鉄筋混凝土拱」などがある。

出典 日外アソシエーツ「20世紀日本人名事典」(2004年刊)20世紀日本人名事典について 情報

デジタル版 日本人名大辞典+Plus 「二見鏡三郎」の解説

二見鏡三郎 ふたみ-きょうざぶろう

1856-1931 明治-大正時代の土木工学者。
安政3年9月3日生まれ。内務省地理局から参謀本部陸地測量部にうつり,全国の三角測量に従事。明治21年渡米して架橋工事などをまなぶ。大阪鉄道の技師長,三高教授などをへて,30年京都帝大教授となる。昭和6年2月10日死去。76歳。上総(かずさ)(千葉県)出身。東京大学卒。

出典 講談社デジタル版 日本人名大辞典+Plusについて 情報 | 凡例

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