井口あぐり(読み)イノクチ アグリ

20世紀日本人名事典 「井口あぐり」の解説

井口 あぐり
イノクチ アグリ

明治・大正期の女子体育指導者 東京女子高等師範学校教授;東京高等実習女学校校長



生年
明治3年11月22日(1871年)

没年
昭和6(1931)年3月26日

出生地
秋田県南秋田郡中亀町(現・秋田市)

本名
藤田 阿くり

旧姓(旧名)
井口 阿くり(イノクチ アクリ)

学歴〔年〕
秋田女子師範卒,東京女高師〔明治25年〕卒,ボストン体操師範学校〔明治33年〕卒

経歴
国学者・井口糺の四女として生まれる。秋田県立女子師範、東京高等師範女子部に学ぶ。明治30年毛利高女教頭を経て、32年文部省派遣体育留学生として渡米。スミス大学、ボストン体操師範など生理学や体育学を修める。36年帰国、母校である東京女子高等師範学校教授に就任。42年宮内省御用掛となり、皇女2人に体操を指導。44年結婚して公職を退き、海外生活を送った。大正13年帰国。東京高等実習女学校を設立し、校長を務めた。スウェーデン式体操の普及に努め、後進の育成に力を尽くしたことで知られる。

出典 日外アソシエーツ「20世紀日本人名事典」(2004年刊)20世紀日本人名事典について 情報

デジタル版 日本人名大辞典+Plus 「井口あぐり」の解説

井口あぐり いぐち-あぐり

1871*-1931 明治-大正時代教育者
明治3年11月22日生まれ。井口糺(ただす)の4女。明治32年文部省派遣体育留学生として渡米。36年帰国し母校女子高等師範の教授となる。スウェーデン体操の学校体操への採用尽力。44年藤田積造と結婚し公職からはなれた。昭和6年3月26日死去。62歳。羽後秋田郡出身。ボストン体操師範卒。姓は「いのくち」ともよむ。著作に「各個演習教程」。

出典 講談社デジタル版 日本人名大辞典+Plusについて 情報 | 凡例

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