井口八幡宮(読み)いのくちはちまんぐう

日本歴史地名大系 「井口八幡宮」の解説

井口八幡宮
いのくちはちまんぐう

[現在地名]人吉市井ノ口町

万江まえ川東岸の井ノ口町に位置する。祭神は応神天皇・神功皇后・玉依姫命。元禄一二年(一六九九)の球磨郡神社記によれば、宝治元年(一二四七)鎌倉鶴岡八幡神を相良頼親勧請、応永七年(一四〇〇)相良実長が再興し、長享二年(一四八八)相良為続が造替したと伝える。「南藤蔓綿録」などの近世の諸本によれば、為続の時期より正月初卯日に当主または名代が参詣し、弓始と百韻連歌を行うことになったという。「南藤蔓綿録」では明応元年(一四九二)「正月初卯日御弓始ノ為井口八幡宮ヘ御参詣、神前ニ於テ三百韻ノ連歌有、百韻ハ御独吟、是御自筆ニテ御奉納今ニ有」とあり、為続の文人としての側面を伝えている。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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