人工ミルク(読み)じんこうみるく(その他表記)baby formula

知恵蔵mini 「人工ミルク」の解説

人工ミルク

母乳の代替物として人工的に作られた特別用途食品のこと。アレルギーをもった乳児低出生体重児などに向け、成分や配合などを母乳と変えているものもある。一般には粉ミルクとして販売されることが多い。1800年代半ばに発明され需要が拡大、全世界的に広まった。1975年頃より世界保健機関(WHO)などが過剰な人工ミルクへの依存警告。81年には、母乳代用品の販売流通に関する国際規準(通称・WHOコード)が採択された。2016年4月現在、主要各国は25年までに母乳だけで育てられる乳児の割合を少なくとも50%まで引き上げることで合意している。しかし人工ミルクによる育児の拡大は止まらず、16年5月9日に公表された国連の報告書は、人工ミルクの販売促進に関する法律を大幅に厳格化すべきと訴えている。

(2016-5-12)

出典 朝日新聞出版知恵蔵miniについて 情報

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