旺文社世界史事典 三訂版の解説
人民戦線内閣
じんみんせんせんないかく
【スペイン】1936年1月,左翼共和派・社会党・共産党系の労働組合,民主派団体の間に人民戦線協定が成立。2月の総選挙で勝利を収め,共産党も参加した人民戦線内閣が組織されて政治・社会の改革に着手した。7月にフランコ将軍が反乱を起こして2年8か月の内戦となり,1939年3月崩壊した。
【フランス】1934年7月,社会党・共産党の統一行動協定が成立し,35年6月急進社会党を加え民主派諸団体も参加した人民連合の結成をみた。1936年1月に人民戦線綱領が作成され,春の総選挙では人民戦線が勝利し,6月に社会党のブルムを首班とする人民戦線内閣が共産党の閣外協力の下に成立,右翼団体の解散,週40時間労働制など共同綱領の具体化にはいった。しかし,労働攻勢の高まりに大資本は反発し,スペイン内戦に不干渉政策をとり,急進社会・共産両党の反目も強まって,1938年11月に崩壊した。
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