今岳村(読み)いまだけむら

日本歴史地名大系 「今岳村」の解説

今岳村
いまだけむら

[現在地名]伊万里大坪町おおつぼちよう甲・同乙

伊万里湾盆の東縁を占め、城古じようご岳・今岳を結ぶ尾根は伊万里湾斜面と唐津湾斜面の分水界をなす。佐賀領・唐津領の境でもある。この鞍部には、唐津領側では古道ふるみち・伊万里道、佐賀領側ではかめみちなどが小字名となっている。正保絵図に村名がみえる。「今武」とも書く。

村内の古賀こがは今岳の山麓であり、「伊万里千軒古賀九十九軒中の地北ちきたは二十五軒」の馬子唄がある。古賀扇状地の扇頂に位置する。

古賀一四組は、毎年一組ずつ今岳権現の神座をくじ引きで引き、当りくじ組が祭事を行う慣行がある。「今岳権現さんのつうわたし」とよび古くからの行事。一二月一四日夕「頭渡し」の杯事が終わる頃、来年の神座を預かる組の代表一〇名にくじ引きで、今岳権現・神主・塩ふり・賽銭箱持ち・御供の役が決まる。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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