今村清之助(読み)いまむら・せいのすけ

朝日日本歴史人物事典 「今村清之助」の解説

今村清之助

没年:明治35.9.26(1902)
生年嘉永2.3.3(1849.3.26)
明治期の鉄道家。信濃国(長野県)下伊那郡農家次男商人を志し,横浜で行商,露天商などに従事。明治11(1878)年5月東京株式取引所設立発起人のひとりで同仲買人。17年4月陸奥宗光に同行して約5カ月間の欧米漫歩,帰国後『外遊漫録』をまとめる。19年11月の両毛鉄道の設立に際して発起人(のち社長代理)となり,鉄道家として第一歩を踏み出す。そののち九州,関西,山陽をはじめ,数多くの鉄道会社に関係を持つ。21年12月設立の今村銀行は鉄道家今村の「機関銀行」。株式仲買人出身の鉄道家という異色の人物。<参考文献>野田正穂他編『日本の鉄道』

(武知京三)

出典 朝日日本歴史人物事典:(株)朝日新聞出版朝日日本歴史人物事典について 情報

デジタル版 日本人名大辞典+Plus 「今村清之助」の解説

今村清之助 いまむら-せいのすけ

1849-1902 明治時代実業家
嘉永(かえい)2年3月3日生まれ。明治3年横浜で両替屋をひらく。11年東京株式取引所設立の発起人のひとりとなる。17年陸奥宗光(むつ-むねみつ)と外遊。19年両毛鉄道の設立にくわわり,のち九州,関西などの鉄道経営にも参加。21年今村銀行を創設した。明治35年9月26日死去。54歳。信濃(しなの)(長野県)出身。

出典 講談社デジタル版 日本人名大辞典+Plusについて 情報 | 凡例

今日のキーワード

ベートーベンの「第九」

「歓喜の歌」の合唱で知られ、聴力をほぼ失ったベートーベンが晩年に完成させた最後の交響曲。第4楽章にある合唱は人生の苦悩と喜び、全人類の兄弟愛をたたえたシラーの詩が基で欧州連合(EU)の歌にも指定され...

ベートーベンの「第九」の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android