仕所（読み）シドコロ

デジタル大辞泉

し‐どころ【仕所／^▽為所】

なすべき場合。するべき時。やりがいのあるところ。「ここが我慢の―だ」

出典　小学館

精選版 日本国語大辞典

つかえ‐どころつかへ‥【仕所】

1. 〘 名詞 〙
2. ① 仕える所。仕えるのに適した所。
3. ② 院庁・後院庁・女院庁などの一機関。また、親王家・摂関大臣家の家政機関の一つ。力役その他の雑役に従う仕丁などの雑役に従う者を管理し、院中・家中の雑務を処理した。また、その職員、その置かれた場所をもいう。さぶらいどころ。
   1. [初出の実例]「朱雀院定_二主典代、仕所・御書別当等_一」(出典：日本紀略‐天暦元年（947）五月三日)
   2. 「つかへどころにつかはし、獄所に候はせむ」(出典：宇津保物語（970‐999頃）俊蔭)

出典　精選版 日本国語大辞典

世界大百科事典（旧版）内の仕所の言及

【院司】より

…　院司の構成にはかなり変遷があるが，《西宮記》《拾芥抄》《名目抄》その他の記録により，平安･鎌倉時代の院司を概括すると，二十数種に及ぶ。それを性格･機能のうえから分類すると，(1)院中の諸事を統轄処理するもの＝別当･判官代･主典代，(2)上皇の側近に侍し身辺の雑事に奉仕するもの＝殿上人･蔵人･非蔵人，(3)各種の職務を分掌するもの＝別納（べちのう）所･主殿（とのも）所･掃部（かもん）所･薬殿･仕所･召次所･御服所･細工所･御厨子（みずし）所･進物所･御厩･文殿（ふどの）など，(4)上皇の身辺および御所の警固に当たるもの＝御随身所･武者所･北面･西面などに整理できる。まず(1)は院司の中核で，(1)，もしくは(1)(2)に限って院司と称した例も多い。…

※「仕所」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典｜株式会社平凡社「世界大百科事典（旧版）」