付祭(読み)ツケマツリ

デジタル大辞泉 「付祭」の意味・読み・例文・類語

つけ‐まつり【付(け)祭(り)】

江戸時代日枝ひえ神社神田明神などの祭礼に、町々からの山車だしほか余興として引き出す踊り屋台。その上で娘や子供に手踊りなどをさせた。
つけ添えて言ったり、おこなったりすること。また、小言などを言うたびにつけ加えて言う決まり文句。
南京はちを割ったことが、いつの小言にも―だ」〈滑・浮世風呂・二〉

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

関連語 名詞 実例

精選版 日本国語大辞典 「付祭」の意味・読み・例文・類語

つけ‐まつり【付祭】

  1. 〘 名詞 〙
  2. 江戸時代、江戸の山王神社・神田明神などの祭礼の時、各町内の山車(だし)のほかに、余興として踊り屋台で娘・子どもに手踊りなどをさせたもの。
    1. [初出の実例]「万度のはなやか附祭(ツケマツ)りの祇園ばやし」(出典:談義本・虚実馬鹿語(1771)二)
  3. あるものに付け添えられること。きまってついてまわるもの。
    1. [初出の実例]「おらが内じゃア、南京の鉢を割たことが、いつのこごとにも附祭(ツケマツリ)だ。うるせへのう」(出典:滑稽本・浮世風呂(1809‐13)二)

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

今日のキーワード

苦肉の策

敵を欺くために、自分の身や味方を苦しめてまで行うはかりごと。また、苦しまぎれに考え出した手立て。苦肉の謀はかりごと。「苦肉の策を講じる」...

苦肉の策の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android