伊丹坂村(読み)いたみざかむら

日本歴史地名大系 「伊丹坂村」の解説

伊丹坂村
いたみざかむら

[現在地名]伊丹市春日丘かすがおか三丁目・同五―六丁目・高台たかだい一―三丁目

きた村の枝郷で、山陽道に沿いつじ村の西に位置する。延徳二年(一四九〇)の「忠富王記」によると、西宮に向かう忠富王が山陽道瀬河せがわ宿(現大阪府箕面市)から「伊丹坂」を通り、昆陽こや宿に向かっている。なお「摂津名所図会」所収の天平勝宝元年(七四九)二月一五日の鐘銘には、昆陽こんよう寺の寺領および四至のうち、東は「伊丹坂」で限られていたと記されるが、初めて鐘が鋳造されたとされる同年の旧鐘銘がそのまま継承されているかは疑問である。辻村領主変遷が同じだったためか、享保二〇年(一七三五)摂河泉石高調北村枝郷の辻村・村を併せて辻村と記載し、山崎通分間延絵図も「辻村ノ内」とする。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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