朝日日本歴史人物事典 「伊勢貞忠」の解説
伊勢貞忠
生年:文明15(1483)
戦国時代の幕府吏僚。貞陸の子。七郎,備中守,伊勢守。従四位上。大永1(1521)年,父貞陸の跡を継ぎ室町幕府政所執事に就任,将軍の家産や財政を掌った。時代は幕府衰運のときで,収入欠陥と,即位礼など皇家の儀礼費捻出に苦慮する。同3年に将軍足利義晴を自邸に招いた記録『伊勢守貞忠亭御成記』は,当時の幕府を知る基本史料として重要。同6年の徳政令の処理にも携わっている。
(今谷明)
出典 朝日日本歴史人物事典:(株)朝日新聞出版朝日日本歴史人物事典について 情報