…関東入国後は,武蔵国北足立郡小室(埼玉県北足立郡伊奈町)に陣屋を構え,利根川・荒川の改修,検地・知行割,新田開発,寺社政策など,関東領国の財政基盤の確立に寄与した。その地方(じかた)の仕法は備前検地,備前堀,伊奈流とよばれ,幕府の地方の基本になった。1600年(慶長5)関ヶ原の戦には小荷駄奉行として活躍。…
…徳川氏の代官頭伊奈備前守忠次が実施した検地の呼称で,その仕法を伊奈流,熊蔵縄ともいう。伊奈忠次の検地は1590年(天正18)伊豆国の総検地が最初であるが,その後のおもな検地は91年武蔵国,94年(文禄3)相模国,1603‐04年(慶長8‐9)遠江国・駿河国・相模国総検地,08年尾張国総検地である。…
※「伊奈流」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」