…半隷属的小農は名子,被官,家抱(けほう),隠居,門屋(かどや)など各地でさまざまの呼び方をされているが,これらはいまだ自立を達成しえない自立過程にある小農の姿である。これらの小農は親方,御家,公事屋,役家などと呼ばれる村落上層農民(初期本百姓)に隷属し,生産・生活の全般にわたって主家の支配と庇護を受けていた。彼らは主家から零細耕地を分与され,主家の許しを受けて刈敷場(かりしきば)から肥料を採取し,自分持ちの小農具(鍬(くわ),鎌(かま))で分与地を耕作し,そこで自己の再生産をまかない,一定日数の賦役労働を主家の農業経営に提供した。…
※「御家」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」
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