伯夷(読み)ハクイ

デジタル大辞泉 「伯夷」の意味・読み・例文・類語

はく‐い【伯夷】

中国古代、いん初の伝説上の人物。孤竹君の子。国君後継者としての地位を弟の叔斉しゅくせいと譲りあってともに国を去り、周に行った。のち、周の武王が暴虐な天子紂王ちゅうおうを征伐したとき、臣が君をしいするのは人の道に反するといさめたが聞かれず、首陽山に隠れ、やがて餓死したと伝えられる。清廉な人間代表とされる。

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精選版 日本国語大辞典 「伯夷」の意味・読み・例文・類語

はく‐い【伯夷】

  1. 中国殷末周初の賢人。名は允。字は公信。叔斉の兄。周の武王が殷の紂王を討とうとした時、叔斉とともに諫めたが聞き入れられず、周の天下になると首陽山に隠れて餓死。叔斉とともに、伯夷叔斉と並称される。生没年不詳。

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世界大百科事典(旧版)内の伯夷の言及

【伯夷・叔斉】より

…中国,殷末・周初の賢人。伯夷・叔斉の2人は孤竹国(遼西にあった国)の王子であったが,互いに王位を譲りあってともに国を出奔した。一度は殷の(ちゆう)王の朝廷を訪れたが,紂王に見切りをつけて,西伯であった周の文王をたよってそのもとに身をおちつけた。…

※「伯夷」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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