伯母様・叔母様・小母様（読み）おばさま

精選版 日本国語大辞典

おば‐さま をば‥【伯母様・叔母様・小母様】

〘名〙 (「さま」は接尾語)

① 「おば」を敬って呼ぶ語。

※狂言記・伯母が酒（1660）「おばさま、内に御ざりまするか」

② (小母様) よその中年以上の女を敬って呼ぶ語。

※桑の実（1913）〈鈴木三重吉〉二五「ちゃんとお手(てて)を突いてをばさまにお辞儀をなさいましよ」

③ 女の髪で、髱(つと)の内から別にはみ出した毛。

④ (犬が雪に、小母様に会うように、喜んで戯れるところから) 雪。

※黄表紙・即席耳学問（1790）「『早くおばさまでも降ればいい』犬の口からかういへば」

おば‐さん をば‥【伯母様・叔母様・小母様】

〘名〙 (「おばさま」の変化した語)

① ＝おばさま（伯母様）①親しみをこめていう場合が多い。

※滑稽本・浮世風呂（1809‐13）三「お屋敷のね、伯母(ヲバ)さんの所からね、お年玉にお呉れだよ」

② ＝おばさま（伯母様）②親しみをこめていう場合が多い。

※洒落本・辰巳之園（1770）自序「茶屋の女房を一流(いちとう)に伯母様(オバサン)と呼」

出典　精選版 日本国語大辞典