住谷天来(読み)すみや・てんらい

朝日日本歴史人物事典 「住谷天来」の解説

住谷天来

没年:昭和19.1.27(1944)
生年:明治2.2.16(1869.3.28)
牧師,新聞人。群馬県出身。前橋の幽谷義塾で学び,前橋教会でキリスト教入信廃娼運動,前橋英学校の創立に参加。明治23(1890)年に上京後,内村鑑三らと親交を結び,日露戦争に対する「非戦論」に共鳴。明治42年ごろ,帰郷して天来と改名(旧名弥朔)。前橋,伊勢崎で牧師として働いたのち,大正7(1918)年から甘楽教会(富岡市)牧師。『上毛教界月報』に寄稿,自らも月刊『神の国』『聖化』を刊行,平和主義のため軍国主義的時代背景のもと,度々発禁となった。柏木義円と並ぶ群馬のキリスト教平和主義者。漢詩をよくし黙庵と号す。<参考文献>『甘楽教会百年史』

(原誠)

出典 朝日日本歴史人物事典:(株)朝日新聞出版朝日日本歴史人物事典について 情報

デジタル版 日本人名大辞典+Plus 「住谷天来」の解説

住谷天来 すみや-てんらい

1869-1944 明治-昭和時代前期の新聞人,牧師。
明治2年2月16日生まれ。東京にでて内村鑑三らと交遊,「万朝報(よろずちょうほう)」記者となる。のち郷里の群馬県にかえり伊勢崎教会,甘楽(かんら)教会(富岡市)の牧師。「神の国」「聖化」を刊行し,非戦平和主義者として活動。昭和19年1月27日死去。76歳。慶応義塾卒。初名は弥朔。号は黙庵。著作に「孔子及孔子教」,訳書カーライル「英雄崇拝論」。

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