黙庵(読み)もくあん

百科事典マイペディア 「黙庵」の意味・わかりやすい解説

黙庵【もくあん】

鎌倉末〜南北朝時代画僧。諱(いみな)は霊淵伝記は不詳だが,嘉暦年間に元にいき,天童山,育王山等に遊学したとされる。水墨画にすぐれ牧谿(もっけい)再来との評があり,月江正印,了庵清欲ら元の高僧のある作品が日本に逆輸入され,江戸時代までは宋元の画家と誤解されていた。牧谿梁楷を学んだ水墨道釈画,祖師図が多く,初期の水墨画家としては高度に洗練された禅味豊かな作風で,《布袋図》《四睡図》等がある。中国で没。
→関連項目可翁禅宗美術

出典 株式会社平凡社百科事典マイペディアについて 情報

旺文社日本史事典 三訂版 「黙庵」の解説

黙庵
もくあん

生没年不詳
南北朝時代の画僧
初期の水墨画家で,嘉暦年間(1326〜29)ころ元に渡り,同地で没したという。牧谿 (もつけい) 風の人物花鳥図を得意とした。代表作に『布袋 (ほてい) 図』など。

出典 旺文社日本史事典 三訂版旺文社日本史事典 三訂版について 情報

中国のゴビ砂漠などの砂がジェット気流に乗って日本へ飛来したとみられる黄色の砂。西日本に多く,九州西岸では年間 10日ぐらい,東岸では2日ぐらい降る。大陸砂漠の砂嵐の盛んな春に多いが,まれに冬にも起る。...

黄砂の用語解説を読む