佐世保浦(読み)させぼうら

日本歴史地名大系 「佐世保浦」の解説

佐世保浦
させぼうら

[現在地名]佐世保市元町など

佐世保川河口部の西岸に置かれた津湊。貞享三年(一六八六)長崎市中で一五番普侘山船に忍び入って唐人密談のうえ白糸二九丸・紗綾二丸を積下ろしたのが露見した事件で、「させほ」の船主・水主が関与したとして追放に処された(犯科帳)。元禄一二年(一六九九)平戸領分郷村帳では佐世保村の浦分として佐世保浦(無高)が記される。天明年間(一七八一―八九)とされる佐世保浦絵図(島瀬美術センター蔵)によれば、谷郷たにごうの佐世保宿から佐世保川を踏石で渡ると教法きようほう寺に至り、道を挟んで家宅数十軒が並ぶが、なかに年寄惣領格・浦年寄の屋敷もみられる。さらに下流筋には佐世保村の米蔵や水主の家々がある。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

今日のキーワード

カイロス

宇宙事業会社スペースワンが開発した小型ロケット。固体燃料の3段式で、宇宙航空研究開発機構(JAXA)が開発を進めるイプシロンSよりもさらに小さい。スペースワンは契約から打ち上げまでの期間で世界最短を...

カイロスの用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android