朝日日本歴史人物事典 「佐久間纉」の解説
佐久間纉
生年:文政2.12.15(1820.1.30)
幕末明治期の和算家。通称二郎太郎,庸軒と号す。和算を渡辺一に学ぶ。最上流を極め,万延1(1860)年三春藩(福島県)藩士となる。最上流は最上の流派であり,開祖会田安明の出身地最上地方とをかけ名付けられた和算の流派。明治9(1876)年庸軒義塾(あるいは庸軒塾)を開き門弟を育てた。『当用算法』(1853),『算法起源集』全13巻(1877)のほかの『算法道歌術』『和算独学』など多くの著作がある。多能で詩歌,俳句および剣道を善くした。子孫や一族に数学を研究する人物が多く出た。
(道脇義正)
出典 朝日日本歴史人物事典:(株)朝日新聞出版朝日日本歴史人物事典について 情報