日本歴史地名大系 「佐濃郷」の解説 佐濃郷さのごう 京都府:丹後国熊野郡佐濃郷「和名抄」高山寺本・刊本とも訓を欠く。郷域は現熊野郡久美浜(くみはま)町の佐濃谷(さのだに)川上流に佐野(さの)・郷(ごう)の地名が残るので、佐野・郷を中心にした地域と考えられている。佐野には石器時代の遺跡や円墳がある。嘉応二年(一一七〇)九月二〇日の年紀をもつ円頓(えんどん)寺経筒銘に「丹後国管熊野郡佐野郷大治村円頓寺」とあるので、円頓寺の所在する円頓寺辺りまで郷域であったことがわかる。「佐野郷」と書く例が多く、この地には、保元三年(一一五八)一二月三日付官宣旨(石清水文書)にみえる石清水八幡宮寺領「佐野庄」が立荘されるが、佐野郷としても中世まで存続し、丹後国田数帳に、<資料は省略されています>とある。 出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報