日本歴史地名大系 「佐野口御分一所跡」の解説 佐野口御分一所跡さのくちごぶいちしよあと 徳島県:三好郡池田町佐野村佐野口御分一所跡[現在地名]池田町佐野高毛(こうげ)に位置。佐野口番所の西、馬路(うまじ)川の北岸にあり、桁行六間、梁行二間半の建物に六坪の倉庫が付属していた。石川氏が番人を勤めた。当役所は五穀・葉藍・楮皮など禁制品の移出を監視し、他の品物については運上銀を徴収した。課税対象の移出品目は煙草・茶・炭・麻・鹿革・木綿など五七種に及んだ。一方、領内に入る諸職人や牛・馬に通行税、諸品持参の商人には棟銭が課された(「佐馬地村史」など)。税率は五(御)分一所の名称どおり一律二割ではなく、品目によって異なり、大豆一俵が三分九厘、煙草五〇斤が一匁三分、鹿革一枚が三分九厘などとされていた(寛政一〇年「御定御口物覚」内田家文書)。 出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報 Sponserd by