佐野廃寺(読み)さやはいじ

日本歴史地名大系 「佐野廃寺」の解説

佐野廃寺
さやはいじ

[現在地名]かつらぎ町佐野

奈良時代前期に建立された寺院。「日本霊異記」中巻第一一話に「紀伊の国伊刀の郡桑原の狭屋寺」とみえ、尼寺であったようで、寺の尼たちが発願して、奈良薬師寺の僧題恵を招請して十一面観音悔過の法要をしたとある。「続風土記」には「桑原狭屋寺廃趾」とみえ、「小名折居に極楽寺・安行寺・田村寺・六地蔵等の字あり、皆廃寺の地にして今もをりをり布目瓦を掘出す事あり、(中略)村名によるに、此地則狭屋寺の廃跡にて、其極楽寺・安行寺等の如きは狭屋寺の子院なりしならむ」と記す。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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