佐野昭(読み)サノ アキラ

20世紀日本人名事典 「佐野昭」の解説

佐野 昭
サノ アキラ

明治〜昭和期の彫刻家 パリ万国博覧会臨時博覧会監査員。



生年
慶応2年(1866年)

没年
昭和30(1955)年

出生地
江戸

学歴〔年〕
工部美術学校〔明治15年〕卒

経歴
工部美術学校でイタリア人彫刻家・ラグーザ薫陶を受ける。明治15年に同校卒業後は彫刻家として明治美術会展などで作品を発表。その傍ら、洋画家の黒田清輝久米桂一郎ら新進芸術家と交遊し、29年にはともに白馬会を創立した。以後、同会展で活躍したほか、第六師団戦勝記念碑や赤坂離宮などの装飾彫刻なども手がけた。32年パリ万国博覧会の開催に際し、臨時博覧会監査員に就任。33年にはヨーロッパに渡り、黒田・久米らと西欧各国を歴訪した。帰国後は新帝国議事堂の装飾彫刻の制作に従事。代表作に「虎狩」「可美真手命像」「三条橋雨景」などがある。

出典 日外アソシエーツ「20世紀日本人名事典」(2004年刊)20世紀日本人名事典について 情報

関連語 学歴

デジタル版 日本人名大辞典+Plus 「佐野昭」の解説

佐野昭 さの-あきら

1866-1955 明治-昭和時代前期の彫刻家。
慶応2年生まれ。ラグーザに師事。黒田清輝(せいき),久米桂一郎と交遊。明治28年明治美術会展に出品。29年白馬会創立会員となる。赤坂離宮,新帝国議事堂の装飾彫刻を手がけた。昭和30年死去。89歳。江戸出身。工部美術学校卒。作品に「可美真手命像」など。

出典 講談社デジタル版 日本人名大辞典+Plusについて 情報 | 凡例

今日のキーワード

南海トラフ臨時情報

東海沖から九州沖の海底に延びる溝状の地形(トラフ)沿いで、巨大地震発生の可能性が相対的に高まった場合に気象庁が発表する。2019年に運用が始まった。想定震源域でマグニチュード(M)6・8以上の地震が...

南海トラフ臨時情報の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android