何として(読み)ナニトシテ

デジタル大辞泉 「何として」の意味・読み・例文・類語

なにとして

原因動機手段などについての疑問を表す。どうして。なぜ。なんのために。
「―憂き身一つの残るらん同じ昔の人はなき世に」〈新後撰・雑下〉
反語の意を表す。どうして…であろうか。
「わが一生涯は―よからうぞ」〈周易抄・六〉

なんとして

どういうわけで。どうして。
「方さまは―ここにはござります」〈浮・一代男・五〉

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精選版 日本国語大辞典 「何として」の意味・読み・例文・類語

なんと【何と】 して

  1. 不明の原因・動機・手段などを問う気持を表わす。どうして。なぜ。
    1. [初出の実例]「旗幟皆赤とて定た事を今なんとして可改ぢゃほどに申」(出典:史記抄(1477)八)
  2. 特に反語に用いて、原因・動機を強く拒否する気持を表わす。
    1. [初出の実例]「某がもどるまでまたせられひで、なんとしてよからふぞ」(出典:虎明本狂言・雁盗人(室町末‐近世初))

なにと【何と】 して

  1. なんと(何━)して
    1. [初出の実例]「さて何(ナニ)としてうつべき」(出典:金刀比羅本平治(1220頃か)下)

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