余野川(読み)よのがわ

日本歴史地名大系 「余野川」の解説

余野川
よのがわ

北摂山地の鴻応こうの(六七八・九メートル)の南斜面に発し、豊能町と箕面みのお市北西部を南南西に流れて、池田市域に入って久安寺きゆうあんじ川となり、同市細河ほそかわ地区で猪名いな川に合する。幹川流路延長一五・七キロ、流域面積四〇・六平方キロ。上流の豊能町余野付近と下流の細河地区には河岸に狭小な平坦地をつくるが、その中間の大部分両岸に山が迫る地形である。中世、余野川の一部流域は木代きしろ庄域であったが、永正一二年(一五一五)の木代庄田畠年貢等注進写(石清水文書)によると、井堰溜池の名称が記載されていて、沿岸農村で用水利用が行われていたことが知られるが、集中豪雨による水害も記録されている。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報