佳境に入る(読み)カキョウニハイル

デジタル大辞泉 「佳境に入る」の意味・読み・例文・類語

佳境かきょうはい・る

物語演劇などが、興味深い場面にさしかかる。佳境を迎える。「推理ドラマもいよいよ―・り、真相が明かされようとしている」
[補説]近年、「ナシ出荷が佳境に入る」のように、ある状況頂点最盛期にさしかかる意でも多く用いられる。

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

故事成語を知る辞典 「佳境に入る」の解説

佳境に入る

物語・演劇などが、興味深い場面にさしかかること。また、あるものごとが頂点や最盛期にさしかかること。

[使用例] それはどちらでもいいが、だんだん話が佳境に入って来ましたね[梶井基次郎*ある崖上の感情|1928]

[由来] 「世説新語はい調ちょう」に出て来るエピソードから。四~五世紀、とうしん王朝の時代の中国の画家がいは、サトウキビを食べるとき、先の方から食べ始めていました。ある人がそのわけを尋ねると「ようやく佳境にる(少しずつおいしいところへと進んでいくのさ)」と答えたそうです。

〔異形〕しょむ境に入る。

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